こんにちは、すばる(@lifegraph2357)です!
今年読んだ本は、34冊となりそうです。
今年最後に読了することになった『幸福の「資本」論』について、考えたことを書いておこうと思います。
この本では幸せになる条件として以下の3つが必要だと主張しています。
- 自由
- 自己実現
- 共同体(=絆)
そしてこれは、各人が持つ3つの資本に対応しています。
- 金融資産
- 人的資本
- 社会資本
図にすると、こんなかたちです。
上記を基準に、この本では、幸福になるための考え方が記述されていきます。
「幸福」と聞くと、なぜかじぶんはスピリチュアルで怪しいイメージが先行してしまいます。
しかしそんな内容ではなく、理路整然と「あー、なるほど」と言わされる説明が展開されていきます。
この記事の目次
幸福の3つのインフラ
投資家は、自らの金融資本を金融市場に投資して(リスクをとって)富を獲得しています(そしてしばしば損失を被ります)。同時に、人的資本とは自らの労働力を労働市場に「投資」して給与や報酬という「富」を得ることで、社会資本とはまわりのひとたちとの関係性から「富」を得ることです。
「幸福の資本論」29ページ
この一節が、この本で言いたいことの8割を占めているのではと思います。
「投資」、「働く」、「交友関係」が同じ土台に乗せて評価できるようになっています。
これを読んだとき、なぜか物理学の統一理論を思い浮かべてしまいました。
先入観かもしれませんが、じぶんのこれまでのイメージはこのとおり。(3資本を活用できない例です泣)
段階的またはステップアップのように捉えていたものが、ひとつにまとめられたように感じました。
働くこと(労働力)ばかりにフォーカスしてしまうと、賃金を増やす方法は、業績を上げるまたは労働時間を増やすくらいしか思い浮かびません。
一昔前まではこれでも通用していたのは事実です。
しかし、どんな会社や組織でも、突然潰れてしまうのが現代の社会。
各人の持つ3つの資本を総合的に運用することで、労働力だけに一点張りする必要はなくなります。
分散が大事。(↓↓2回目)
オンリーワンでナンバーワンの戦略
大企業がシェアを拡大する最も簡単な戦略は、(中略)
しかしそうなると弱者は滅びるしかないのでしょうか。
実はそうではなく、彼らには生き延びるための「弱者の戦略」があります。
「幸福の資本論」162ページ
じぶんが弱者なだけに、その戦略に超うなずかされたのでした。
- 小さな土俵で勝負する。
- 複雑さを味方につける。
- 変化を好む。
言葉にされると、もうすぐにでも実行に移せそう。
会社員であっても、じぶんの能力と与えられた裁量に応じて、「弱者の戦略」を適用することは可能。
大企業にアクセスできないニッチな領域で、異なる仕様の商品を小ロットで流通させ、ニーズに応じ続ける。ということでしょうか。
スーパーマンのようなビジネスパーソンを思い浮かびます。
終わりに
いすれにせよ、最初から終わりまで、全部メモっておきたい!と思うようなスリリングな本でした。
退屈とは程遠く、読みやすさ、わかりやすさに長けた一冊でした。
今年で一番を争う本でした。