100歳以上まで生きる覚悟と準備はあるか?【LIFE SHIFT】(読書感想文)

こんにちは、すばる(@lifegraph2357)です!

リンダ・グラットンさんとアンドリュー・スコットさん著「LIFE SHIFT」を読みましたので、感想をつらつら書きたいと思います。

じぶんが忘れたくないので備忘録のようなもので、話の繋がりがないかもしれません。

「LIFE SHIFT」を読みたいと思っている方には、タメになるところが事前にわかっていいのかもしれませんね!

オンディーヌの呪い

この言葉が本を通じてキーワードのように出てきます。

フランスにこんな寓話がある。妖精のオンディーヌは、いびきを掻いて眠りこけている夫のパレモンが不貞をはたらいたことに気づいた。怒り狂ったオンディーヌは、夫に呪いをかけた。起きているあいだは生きていられるが、眠ればその瞬間に死ぬ、という呪いだ。パレモンはこれ以降、目が閉じることを忘れて、一瞬の休みもなしに働き続ける羽目になったという。

「LIFE SHIFT」

既存の3ステージ(教育、仕事、引退のステージ)の生き方にとらわれたままであると、わたしたちは永遠に働き続けることになる。
それは寿命が今後飛躍的に長くなるからである。長くなったを賄うために、より一層長く働かなければならないため…。
一般的に、「平均寿命」だと言われているのは、「ピリオド平均寿命」の考え方で算出されたものである。

ピリオド平均寿命

今の子どもが、現在の引退生活を送っている人たちとおなじ周辺環境で育ったと仮定した場合の寿命(医療の進歩などがないと仮定。)

よく言われる平均寿命が、いかに現実を反映していないのかがよく分かると思います。
ピリオド平均寿命に対して、「コーホート平均寿命」があります。

コーホート平均寿命

健康に関する啓蒙キャンペーンや医療体制が発達していき、ある個人の余命が時間が経つごとにゆっくりと延長するような仮定で算出した寿命

いままで認識していた寿命よりもはるかにわたしたちは長く生きることになることがわかるかと思います。
その延長された時間をどのように使うか?
なにも準備せずに、引退のステージに足を踏み入れると、予想だにしない長い期間を、ひっそりと過ごすことになります。

一見すると魅力的な長期の引退生活には、人が欲する刺激と仲間意識が得られない可能性が高いという問題がある。しかし、ダラダラと続く引退のステージだけでなく、延々と続く仕事のステージも数々の問題を生むのだ。

「LIFE SHIFT」

貯蓄はどの程度が必要なのか?

ビル・パーキンスさん著「DIE WITH ZERO」にもありましたが、老後を心配して出来得る限りに節約し貯蓄して、今生きているこの時を楽しめないのは、本末転倒です。
でも老後は予想以上に長くなる。
じぶんは30歳台半ばですが、当然100歳まで生きることになりそうです。
これじゃどうやって計画すればいいのでしょう。
「いくら貯めるか?」は、「いつまで働くか?」にも大きく影響します。
当然長く働けば、所得に占める貯蓄割合は小さくて済みます。

世の中の平均として一般的に言えるというのは、以下のとおりです。
最終所得の50%の年間資金を確保するためには?
所得の10%を貯蓄に回すと仮定すると、80歳まで働く必要がある。

これって本当に厳しい値だとじぶんは感じました。

80歳まで働くためには、資格や経験、判断力が必要です。
さらには80歳まで働けない場合は。10%の貯蓄では無理というわけです。

学習と教育への投資効果を考えよう。

長く生産的な人生を送るためには、スキルと知識に投資することが不可欠です。
学習と教育は大きな恩恵をもたらすのは感覚的にわかることだと思います。
現代社会では、大学にとりあえず行っておくだけでも、平均年収は高くなることが事実です。
じぶんのこどもにも、卒業後の入社については時間を掛けてもいいけれど、大学にはとりあえず行くようには言います。
大学に行かないリスクのほうが大きいのです。(大学に行くことによるリターンはたかが知れていますが…。)

大学のはなしはここまでとして、では、なにを学べば良いのでしょうか?

ネルソン・マンデラは、以下のように言いました。
学習の対象として選ぶべきは、自分が情熱を燃やせて、興味をもてるものごとであるのが懸命だ。

たしかに情熱を燃やせるものは時間を忘れて学習に没頭できます。
ただ、それが必ずしも所得の確保につながるかははっきりしません。
将来的に機械に取って代わられる。イノベーションによって必要とされなくなる。
学習が無駄骨に終わることが心配で、なかなか始められないーってなっちゃいますよね…。
何を学ぶべきかは、しっかりと本に書かれています。
将来のイノベーションの中では、「人間ならではのスキル」、「人間による判断」の重要性が増すと考えられます。
じぶんが情熱を燃やせて、人間ならではの能力を活かせるスキルや知識を学ぶことが出来たらいいということです。

友達のアップデート

新しい人的ネットワークを築けば、古い友だちの一部と疎遠になることは避けられない。
あなたのことをもっともよく知っている人は、あなたの変身を助けるのではなく、妨げる可能性が最も高い人物なのである。
これは変身前には事前に知っておくべきことでしょう。
転職しようと親友に相談したら、とんでもなく反対されてショックを受けた。みたいなことを減らせます。

多様性に富んだ人的ネットワークを、現代では築くことが出来ます。
会社などの閉じた、同質性の高いネットワークでは、上述のように変身することに対して抵抗力が働きますが、多様性に富んだネットワークでは、お手本にしたい人が見つかると、いつしか似た人々が周りに集まってきます。

ひとつ敷居を越えたら加速的に状況が改善することのひとつの例です。

最後に

表題にある「LIFE SHIFT」は、「従来の3ステージ」の生き方から、「マルチステージ」の生き方へと移りゆくという意味だと理解しました。
コーホート平均寿命がどんどん延びていく中にあって、老後の備えという考え方自体が、陳腐化しているように感じます。
経済的な面だけでなく、マルチステージの人生を送るために必要な無形資産にまで思いを馳せて、毎日の学習をしたいなと思いました。

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