「論語と算盤」新1万円札の人が教える利益よりもだいじなこと

論語と算盤

こんにちは、すばる(@lifegraph2357)です!

2024年、1万円札には「渋沢栄一」なる人のお顔が印刷され発行されることになりました。

この渋沢栄一が書いた「論語と算盤」を読みました。

(読んだのは、読みやすい現代語訳です…。)

そこで、渋沢栄一の人物像、本の概要、感想を書いていきたいと思います。

名前の偉大さに気おくれすることがないよう、栄ちゃんと呼ぶことにします。

渋沢栄一
出典元;Wikipedia

栄ちゃんのヒストリー

栄ちゃん生まれる。1840年3月16日

尊皇攘夷の思想を受け、

「高崎城の乗っ取り」、

「横浜外国人居留地の焼き討ち」、

「倒幕」

の計画をするも、説得され中止に。(1863年)

一橋慶喜に仕え、パリ万博を視察しにヨーロッパへ。(1866年)

ヨーロッパ各地で近代的な諸制度にふれ、才能がハジける。

明治新政府から帰国を命ぜられ、帰国。(1868年)

使えてきた幕府は瓦解し、新しい日本となっていたが、ヨーロッパ帰りの栄ちゃんにとっては、その中身は近代とは程遠いものに感じられた。

帰国後の静岡県で、学んできた株式会社を実践し始め、商法会所をつくった。

活躍を聞いた大隈重信に誘われて大蔵省に入り、ここでも活躍するも、4年で辞める。

しかしその間の存在感は半端なかった。

(度量衡、国立銀行、新貨幣、予算編成にたずさわる。)

日本で最初の銀行、第一国立銀行(現みずほ銀行)の総監役になる。(1873年)

全国の国立銀行への教育指導を継続的におこなう。

東京貯蓄銀行(現りそな銀行)の取締役会長をつとめる。(1892年)

…。以下、すごいことばかりなので、箇条書きにします。

  • 抄紙会社(現在の王子製紙)
  • 東京海上保険会社(現在の東京海上火災)
  • 東京電灯会社(現在の東京電力)
  • 帝国ホテル
  • 札幌麦酒会社(現在のサッポロビール)、ほか約500社(!)
  • 東京商法会議所(現在の日本商工会議所)
  • 東京株式取引所(現在の東京証券取引所)
  • 商法講習所(現在の一橋大学)
  • 早稲田大学、同志社大学、日本女子大学などの私立大学

本の内容

タイトルの通り、

論語 = 孔子(っていう中国の古い人)の教え

算盤 = そろばん

をバランス良く活用して、日本を発展させていかなければならないということです。

当時の日本は、文明開化のまっただ中にありました。

明日がもっと豊かになるし、変化が加速するような時代です。

利益追求の姿勢だけが押し出ていると、大切な礼儀だとか、節度がなくなってしまいます。

それを栄ちゃんは防止したいと考えました。

「孔子の教え」と「そろばん」を使ってバランス良く豊かになるべきだと書かれてあります。

じぶんが思ったこと、感じたこと

バランスを取るというのは非常に難しいよ。

言葉で「バランスをとれ」というのは簡単ですし、理想論で正論です。

それに誰も反対はできません。

いざ実践しようとしても非常に難しいことではあります。

この本でも、道徳心と利益追求に関してバランスを取るべきだということが何度も出てきます。

たぶん、そこがキモなのでしょう。

難しいからこそ、本になるくらい、みんなが求めている理想です。

現代でいうところの、ESGの考え方に近いものがあるのかなと思いました。

ESG思考 激変資本主義1990-2020、経営者も投資家もここまで変わった 

栄ちゃんはストイックなんだな。

「私自身が逆境に立たされたとき、何が正しい道筋なのかという観点から考えてみたことがある。

それはそんな人でもまず、「自分の本分」だと覚悟を決めるのが唯一の策ではないかということだ。」

こういう偉業を成し遂げる人は、諦めるだとか、次々と新しいことへの挑戦みたいなことを勧めます。

栄ちゃんは違います。

逆境でも、それは自分の本分なので、頑張る。

という感じ。

しかしこれには続きがあって、

「どんなに頭を悩ませても、結局、天命であるから仕方がない。」

やらなきゃいけいことなら、とりあえずやる。

心は平静にしつつも、やる。

そういうふうに、考えれば頑張れる!ということかな。

習慣は感染するんだって!

「習慣は、他人にも感染する。

ややもすれば人は、他人の習慣をまねしたがったりもする。

良い習慣ばかりでなく、悪い習慣についてもあてはまる。」

思い当たるフシがあります。

尊敬する人が習慣としているイイことは、それをまねすれば、

その人のようになれるような思い込みをしてしまいます。

(それを感染って言葉で表現するんだ…。)

親が習慣としている、イイことも、わるいことも、子供は習慣としやすいですよね。

変化の加速度が計り知れない現代社会においては、毎日を新しい気持ちで望まなければなりません。

(置いてけぼりになって、ガラケーおじさんになってしまいます。)

習慣としていることもアップデートしながら、自分を見つめ直さなければならない。

と、思いました。

(毎日呑んでいるビール、低頻度の運動、おやつ好き…。)

習慣が10割

GIVEの精神が大事って頭ではわかっているけどぉ…!

「高い道徳を持った人間は、自分が立ちたいと思ったら、まず他人を立たせてやり、

自分が手に入れたいと思ったら、まず人に得させてやる。」

論語を引用してありました。

自己啓発系の話として、最近の流行りかと思っていました。

こんな昔から言われていたとは、無知が恥ずかしいです。

これも利益追求だけの姿勢を戒めているものと思います。

でもやっぱり、自分の利益が約束されないと、他人に優しく出来ない人は多いし、

そのほうが普通な気がしてしまう。

だからこそ、富豪になるような一部のひとは、

普通の人が出来ないこと(他人を先に立たせる)をやってのけ、富豪になっていくのかな。

自分自身は普通の人な気がしてならない…。

GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代

最後に

古い本だったので、読みにくいかと思ってました。

「現代語訳」されてまで売られているので、とても読みやすく、

内容は上に書いたとおり、得るものが多々ありました。

最後まで呼んでいただき、ありがとうございました。

現代語訳 論語と算盤 (ちくま新書)

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